視察:もうひとつの美術館

もうひとつの美術館のコンセプト

もうひとつの美術館は、栃木県那珂川町の里山に建つ明治大正の面影を残した旧小口小学校の校舎を再利用して2001年に開設された美術館です。

みんながアーティスト、すべてはアートをコンセプトに、年齢・国籍・障がいの有無・専門家であるなしを越えて、まち・地域・場所やジャンルをつなぎつくっていくアートのあり方を提案しています。アールブリュット、アウトサイダーアートを主なテーマに掲げる日本で最初の美術館です。

引用サイト:http://www.mobmuseum.org/

 

栃木県にある「もうひとつの美術館」へ行ってきました。美術館自体が旧校舎のため、その小学校に通っていた地域の方が、“懐かしい”という感覚で訪れることもある、とてもレトロな雰囲気の木造の建物でした。映画やドラマの中に登場する“昔の学校”をそのまま具現化したような、温かみのある外観が特徴です。

 

展示のテーマは食べ物
視察当日は、“たべもの、いきるための”がテーマの展示会をしていました。真っ白な空間の会場に、様々な施設の作品が並べられていました。

鑑賞する前に「作品番号」「作品名」「作者名」「サイズ」「画材」「制作年」の書かれた用紙を手渡され、会場を時計回りに見て回ると作品番号順に鑑賞できるように展示方法が工夫されていました。作品は、作者ごとに分けて展示されており、その作者がどこの施設を利用して・・・等の詳細をキャプション(説明文)によって確認することができました。作品は絵だけでなく立体や粘土まで、表現方法は人によって様々でした。

 

アートがもたらすエンパワメント
多様な作品群の中で、ひときわ目を引いたのは、実際に飲食店に置いていそうなほど精巧な作りをした、食べ物のレプリカ(食品サンプル)でした。作者の方はいわゆる引きこもりと呼ばれる、自宅にこもる生活を送っていました。食べ物が好きという理由でレプリカを作り始め、今ではワークショップを開いたりするなど、アート活動をきっかけにして再び地域とつながるようになったそうです(掲示されていた地元の新聞記事より)

ワークショップで人に教えることは勇気のいることだと思いますが、それを定期的に行っていることが本人(作者)の自信に繋がっているように感じました。

作品は施設利用者だけでなく、美術館スタッフの作品も展示されていました。美術館内にはショップやカフェがあり、様々な施設のグッズが沢山並べられ(以前、視察させてもらった、やまなみ工房の利用者さんの作品もありました)、都道府県の垣根を超えて、全国レベルで施設同士が繋がり、連携していることが確認できました。

 

視察:真栄城 奈央

編集:津波古 祥太

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