視察:たんぽぽの家(アートセンターHANA / Good Job!センター香芝)

アートセンターHANAのコンセプト
すべての人がアートを通じて自由に自分を表現したり、互いの感性を交感することができるコミュニティ・アートセンターです。障害のある人たちが個性をいかしながらビジュアルアーツやパフォーミングアーツに取り組むスタジオ、今を生きる人たちの表現を紹介するギャラリー、コミュニケーションの場としてのカフェ&ショップ、アートの可能性について探求するインフォメーションセンターやミーティングルームがあります。

引用サイト:たんぽぽの家

 

Good job!センター 香芝のコンセプト
障害のある人とともに、アート・デザイン・ビジネスの分野をこえ、社会に新しい仕事をつくりだすことをめざしています。一人ひとりの表現の豊かさのように、はたらき方もまた多様であるはずです。個人、企業、地域の垣根をこえ、だれもが能力を発揮できる社会の実現に向けて、さらなる提案・実践を展開していきます。

引用サイト:Good Job!センター香芝

 

たんぽぽの家の組織、運営、知的財産権などについて、常務理事の岡部さんにお話をうかがいました。一般社団法人たんぽぽの家は、岡部さんを含む5名のスタッフで「アート」と「ケア」の視点から、様々なプロジェクトの企画・運営を行っています。

岡部さんは「障がい者、福祉ということにとらわれず、人間として見る」ことを大切にされています。福祉以外の外の目を持つ、ということが重要で、障がい者アートは専門性を持たないため、そのアートに興味のある人を集め、つなげて広げていくことを岡部さんたちはプロデュースされています。

 

誰がために権利はある?
知的財産権について。たんぽぽの家では自分たちの表現を広めていくための権利と捉えています。そのため著作権や知的財産権について、十分に調べておくことが必要です。著作権については、創造性がどこにあるかということが重要というお話でした。具体的にはオリジナリティのあるものに落とし込んだ人に著作権があると、岡部さんたちは考えています。ちなみに著作権と所有権は別であるため、販売、商品化する際には確認が必要になります。

 

収益をどう還元するか
たんぽぽの家ではアーティストの作品をデザイン化して使用しています。デザイン化することのメリットとして、原画を残しておけること、サイズを変えられることでより展開が広がり、企業からの依頼などに対応しやすい点があげられます。

たんぽぽの家では利用者とアーティストとして契約を結ぶ際、収益の分配率はアーティスト30%、施設70%で契約をしています。たんぽぽの家は就労継続支援事業所B型(リンク先:WAM NET)として運営しているため、収益が他の利用者の賃金となります。分配率は、施設によって異なります。現在、たんぽぽの家でアーティストとして仕事が成り立っている人はごく一部、とのことです。

 

たんぽぽの家 / アートセンターHANAについて
たんぽぽの家の事務所が入っている建物、アートセンターHANAは吹き抜けの作りで、2階まで空間でつながっており、窓から光が差し込む明るい作りとなっていました。2階には、事務所スペースとインフォメーションセンター、ミーティングルーム。1階にはスタジオ、ギャラリー、café&shop、作品庫があり、スタジオ(3部屋)では、絵画、造形、テキスタイルなどの制作が行われ、アートスクールが展開されていました。

ギャラリーでは、アートセンターで制作された作品の展示、販売が行われ、視察当日は芸大生によるワークショップの準備が行われていました。Café&shopでは、アートグッズなどを販売。視察当日はネイリストによるネイルサロンが開催されており、通所者が利用されていました。

作品庫ではセンター利用者の作品、商品のパーツの在庫などを保管していました。作品はデータベース化して管理。年々所蔵作品が増えており、より大きな保管スペースが必要になってきている、というお話でした。

アートセンターHANAのすぐ隣、同じ敷地内の別棟にあるシアターポポも見学させて頂きました。100人収容の大きな多目的ホールで、ダンス、演劇、音楽、コンサートなど地域との交流の場として様々なプログラムに使われている場所です。日程の都合もあり、アートセンターHANAの見学は以上で終了となりました。続いて香芝市にある関連施設Good job!センター 香芝へ向かいました。

 

Good job!センター 香芝 について
アートセンターHANAからタクシーと電車を乗り継いでおよそ75分。就労継続支援事業所A型(リンク先:WAM NET)として、事業を展開されているGood job!センター 香芝は、企業と福祉、地域と福祉をつなぐ役割を担っています。

2階には、商品セレクトや在庫管理を行うストックルーム、障がいのある作家や福祉施設で作られた商品、センターで開発したグッズなどを販売するショップがあり、ショップでの商品は、オンラインでの購入も可能となっています。

1階には、自主製品の開発やワークショップ等を行う工房とカフェがありました。コーヒーなどの軽食を提供していて、ガラス張りの外観は地域に溶け込んでおり、カフェとしても利用しやすい雰囲気を持っていました。また施設内は吹き抜けで、壁をうまく使用し、1階と2階が一体化したような空間づくりがなされていました。各所にたんぽぽの家のアーティストの作品を展示することで、施設全体がギャラリーの要素も併せ持っていました。

 

アート、表現を広めていくために
今回、たんぽぽの家を視察させて頂き、権利や契約の確認、得た収益を還元させる方法について学ばせて頂きました。またデザイン化することで原画を残すという手法は、今後私たちがグッズを制作していく際に参考にさせて頂きます。岡部さん、ならびにアートセンターHANA、Good job!センター香芝のスタッフの皆さん、ありがとうございました。

 

視察:吉原 幸

編集:津波古 祥太

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